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みどころ

諏訪神社前(西区)から曳き出された山笠は東区を通り、浜区までを往復し、夜遅くまで町を練り歩きます。
途中3台が一堂に会するシーンや屋根の上に突き出た山笠も圧巻ですが、やはりクライマックスは、宵闇の諏訪神社境内で行われる「大まぎり」。燈籠にあかりが点され、ライトアップされた巨大な山笠が車輪をきしませながら何十回も旋回すると、美しい火の輪が夜空に浮かび上がります。

また、鐘・太鼓・竹紙笛・三味線が奏でる力強くも艶のある囃子も魅力です。
 


特徴 

山笠
浜崎祇園山笠は高さ15メートル、重さ5トンという国内で最大級を誇る巨大なものです。
電線の架線など近代化の中で、この高さを維持し続けていることに、浜崎の人々の祭に対する思い入れの深さがうかがえます。
山笠は台車の上に5本の柱を立て、「槍出し」と呼ばれる腕木を大きく差し出して館や人形、滝、岩などを飾りつけるため、奥行きと立体感があって豪華絢爛。
飾りは毎年作りかえられ、山笠の表には合戦絵巻等の名場面、裏には昔ばなしやおとぎばなしを題材に飾られます。
また、台車にある6つの車輪のうち、中心の車輪を支点に前後の山笠を揺らす事ができる点も大きな特徴の一つとなっています。
そうすることで、舵取りを軽くでき、道路の凹凸にも対応しやすくなるため、安全性が向上しています。 
そしてこの飾り山笠を曳き回すのは、締め込み姿の勇壮な男たち。熱いエネルギーがほと走ります。

 
山囃子
笛・太鼓・鐘に三味線が加わる独特なもので現存する山囃子は13曲。浜区のものが正調といわれています。
道に勾配があるとゆっくりした曲、角を曲がるときはテンポのいい曲のように山笠の動きに合わせて曲が変わります。
例えば、道に少し勾配があるところでは「つまびらき」(浜区では「襖開き」)というゆっくりとした調子の曲を演奏します。「つま」は着物の褄(着物の前身ごろの橋の部分)のことと思われます。
また、町の角を曲がる時や「大まぎり」をする時などは、「さらし」という調子の良い曲が使われます。この曲名は長唄のテンポの良い曲を「洒」と呼ぶところから、と言われています。
口承で受け継がれていくうちに、同じ曲でも各区で微妙に違っていて、それは曲名の微妙な違いにも現れています。
笛の長さや太さが区によって違うことも曲調の違いに関係しているようです。
  
●浜崎祇園山囃子曲名一覧
浜区 東区 西区
祇園囃子

襖開き
豆腐屋
法螺の梅
三つ(道)囃子
松囃子
寅市
団じり
団七
伊万里甚太夫
獅子
祇園囃子

襖開き
東府屋
法螺の梅
道囃子
松囃子
寅市
段櫃(二上がり寅市)
団車(段櫃)
伊万里甚太夫
獅子
猩々
祇園囃子

褄開き
東府屋
法螺ノ梅
褌囃子
松囃子
寅市
二上寅市
団七
陣太夫
獅子
猩猩
 
三味線の楽譜
本来の楽譜は無く、口三味線で伝えられてきました。


●各楽器の役割 
囃子の主旋律を演奏するのが笛。浜崎の笛は、女竹(「めだけ」、または「おなごだけ」)を使用して作られており、竹紙(竹の内側の皮)を張った「明笛」です。音が変わらないよう、塗料などは塗られておらず、竹そのままの色で素朴な作りとなっています。三味線が伴奏を演奏し、太鼓と鐘が拍子をとります。



 
祇園さん料理
各家庭で腕を振るった「祇園さん料理」が振る舞われる慣習も残されています。
郷土料理「だぶ」も作られます。一度聞いたら忘れられないユニークな名前のこの料理は、具だくさんの煮込み料理で、だし汁をたっぷり使って「ざぶざぶ」作るところから、なまって「だぶ」となったといわれています。
また、輪切りにした断面が諏訪神社の紋に似ていることから、祭の間はきゅうりを口にしません。
 
郷土料理「だぶ」
昔は祇園さんやお正月など、特別な日に作られていました。
山笠の衣装
各地区の揃いのハッピにハチマキ、(西区は役職によりハチマキを色分けしています)
相撲マワシを締め、足元は白足袋です。西区だけはマワシの下に晒を巻きます。
 


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